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愛媛県車椅子バスケットボールクラブ
「やれ!やれ!」「いいぞ!いいぞ〜!」
体育館いっぱいに響き渡るドリブルやパスの音、声援、拍手。
しかし、どこか聞きなれない「ガシャ」「ガシャ」とぶつかり合う音。
それは試合中の『車椅子バスケット』の車椅子の音でした。
コートには、今回取材させていただく兵頭卓磨君の輝かしい姿がありました。

卓磨君は生まれついたときから下肢の麻痺があり、車椅子が欠かせない状態でした。もの心ついたころから、お父さんの教育方針で「普通に生きていこう」と幼稚園から同じ子供と学べる環境づくりに関係者へ足を運んだそうです。 また、家と学校との往復だけでは家にひきこもってしまうから、とにかく外にだそう、いろんな経験をさせようとの考えのもとで、小学校4年生のときから大人と混じって車椅子バスケットを始めたそうです。当初はなかなかリングにボールが届かなかったり、思うようなドリブルやパスができず、辛い思いが続いたそうです。しかし、2年前、福岡県北九州市で観戦した世界車椅子バスケットボール選手権大会、彼の心に期するものがあったのか、それ以降大変身!今ではチームになくてはならない存在になっています。(現在、卓磨君は中学3年生、全国ジュニア選抜大会中国・四国・九州選抜チーム代表選手に選ばれるなど、次期愛媛国体の若手ホープとして期待されています。また、今年4月には、2004オーストラリアジュニア車椅子バスケットボール選手権大会にジュニア日本代表選手として出場することが内定しているそうです。)

兵頭卓磨君
『頑張ったことは必ず自らの力に変わる。焦ら なくていいから、人と比べなくていいから・ ・・・・。強い意志を持って挑戦し続けるこ とが卓磨の誇りであり、生きている喜びもそ こから見つけられるんです。』淡々と卓磨君 への想いを語るお父さん、父親の深い愛を感 じました。
現在、愛媛車椅子バスケットボールクラブは、12名(10代〜40代)のメンバーで週3回練習していますが、ここで欠かせないのが、サポーターの存在。 審判員、スコアボード係、ボール拾い係などの他、自動車からの車椅子出し入れ、転倒時のサポートなどの力仕事があります。
松井千春さん
マネージャーとしてチームに関わっている松井千春(27歳)さんは、リハビリの専門学校に通学していたころからずっとサポートしてきています。

松井さん曰く、『家の中に閉じ込もることなく、元気にいきいきと汗を流しながら頑張っている姿を見ると、私も逆に元気をもらいます。8年間サポートを続けてきたのは、そんなところに惹かれたのでしょうか。』
試合で必死に頑張っている姿や、ひたむきな姿は、何よりも強く心に訴えかけるものがあります。私たちも松井さんと同じように元気をもらったような気がします。
※愛媛車椅子バスケットボールクラブでは、現在、一緒にバスケットボール をする仲間やサポーターを募集しているそうです。
連絡先は gonzii@bigplanet.com.ne.jp (渡辺まで)
2004.02.09
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